「明日、読みたい本が見つかる」情報番組
このコンセプトで放送されているのが、BSテレ東の木曜午後10時枠『あの本読みました?』です。
読書に特化した番組自体が珍しいうえ、毎週1時間という充実した放送時間も相まって、本好きにはたまらない内容として支持を集めています。
番組では、著者や編集者などをゲストに迎え、本に込めた思い、出版に至るまでの裏側、制作秘話などをじっくりと紹介。
また、出演者による「推し本」の紹介も人気となっているようです。
さらに、年に一度は1年間の放送を総まとめする「『あの本読みました?』大賞」が発表され、読書好きの注目を集めています。
1月8日に放送された「第2回あの本読みました?大賞」はこちら。

小説は6位まで発表がありましたが、ここでは上位のみお知らせしておきます。
1年間に番組で紹介された本の中からノミネート作品が選ばれ、番組出演者や書店員、そして視聴者の投票によって大賞が決定します。
対象が「番組で取り上げられた本」に限られるため、やや範囲は狭く感じられるかもしれませんが、並んだタイトルを見ると、いずれも話題を集めた作品ばかりだと実感できます。
上位入賞の本はすべて当館で所蔵していますので、ぜひ実際に手に取ってお楽しみください。
ノンフィクション・エッセイにも注目!
小説に比べて注目される機会の少ないノンフィクションやエッセイにもきちんと光を当てている点も、この番組ならではの魅力です。
さっそく受賞作を読んでみました。

『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』(小原晩著/実業之日本社)
自費出版の私家版が1万部売れたという話題作。
それが商業出版として広く読まれるようになった一冊です。
大都会の片隅で暮らす若者の、寂しさや悲しさ、つらさが、どこかあっけらかんとしたユーモアを交えて描かれています。
読み進めるうちに、エピソードの一つ一つが自分の記憶と重なり、思わず共感してしまう場面がいくつもありました。
世間の厳しさに押しつぶされそうになりながらも、少しずつ前へ進む力を取り戻していく若者の姿に、そっと背中を押したくなる——そんな気持ちが自然と湧き上がる作品です。

『僕には鳥の言葉がわかる』(鈴木俊貴著/小学館)
シジュウカラの研究を通じて「動物言語学」という新たな学問領域を切り開いた、東京大学准教授による一冊です。
子どもの頃から抱き続けてきた「好き」「楽しい」を徹底的に追い求めることで、世界を揺るがす発見へとつながっていく——その夢のような道のりが、本書では感動的に描かれています。
「言葉を操るのは人間だけ」という長年の定説を覆した研究は、ユーモアと独創的な発想に満ちており、平易で親しみやすい文体と相まって、読者をぐいぐいと引き込んでいきます。
著者の書き下ろしが中学校の教科書にも採用されているそうですが、本書もまた、子どもたちに(もちろん大人にも)ぜひ手に取ってほしいと感じる一冊です。
暦どおりの寒波がやってきました。
除雪後のひと休みに読みたくなる本をぜひ当館でお探しください。